看護師国家試験を合格する方法とは⁈現役看護師が教えます!

看護師・保険師・助産師を取る上で一番大事なのが国家試験ですよね。いくら学校で一生懸命授業を受け、実習に行き、単位を取ったとしてもこの国家試験を合格しなければ、夢の看護師に近づくことはできません。
そうなんですよね。看護師国家試験は膨大な量の知識より出題されるので、どこから手をつけたらわからない人もおおいはず。そこで、今回は国家試験の勉強法についてお話していこうと思います。
辛い実習を乗り越え、せっかくここまで頑張ったんですから絶対合格しましょう!
看護師国家試験とは
出題問題の構成
看護師国家試験の問題は厚生労働省が定める国家試験出題基準をベースとし、必修問題・一般問題・状況設定問題の3つの構成で出題されます。
必修問題 50問 1問1点
看護師国家試験を合格するには、まずこの必修問題を8割正解しなくてはいけません。もし正解率が8割以下の場合、その後に続く一般・状況設定問題の正答率が良くても不合格となります。
内容は基礎中の基礎となるため、一般・状況設定問題よりは点数は取りやすい傾向にはあります。そのため、一般・状況設定問題の内容が理解できていれば、点数は取れるかと思います。
一般問題 130問 1問1点
一般問題は1つの質問に回答を選択する方式です。基本的には1問に対し1つの解答ですが、中には「2つ選べ」という内容もあるので、ひっかからないように注意です。
状況設定問題 60問 1問2点
患者さんの状況に対し看護師としてどのようなアセスメント・判断をするかを問う問題です。1つの状況に対しいくつか問題を出されます。バイタルサインや、疾患について理解しておく必要があります。
一般問題と状況設定問題は250点中150点台が合格とされていますが、その年ごとにボーダーラインは違います。そのため、合格発表まで合格ラインが分からないのが難点です。
厚生労働省の出題基準
厚生労働省の出題基準は、厚生労働省のHPより見る事ができます。看護師国家試験は毎年同じ出題基準ではなく、数年に1度変更されます。そのため、それに合わせて対策をする事が大事です。
これに関しては、学校や予備校などの試験対策は、この基準をもとにやってくれるはずなので、心配はしなくて大丈夫です。念のため下記に厚生労働省のHPも載せておきますね。載っている情報は2017年度のものになります。
国家試験の時期と時間
看護師国家試験は毎年2月に行われます。時間は午前・午後の2回に分けられそれぞれ2時間40分、問題も120問×2回の計240問。合格発表は3月、看護師免許は4月に受け取る流れです。
勉強を始める時期
看護学生さんから一番多く聞かれる質問が「いつから勉強すればいいの?」という事。この勉強時期に関しては本当に人それぞれで「低学年の時からコツコツやった」という人もいれば、「実習なども重なって試験3カ月前に本格的にやりだした」という人もいます。
そのため、自分の性格・スタイルで勉強時期を決めましょう。
・短期集中型&てきぱきこなす→数か月前
・長期集中型&のんびりマイペース→1年前
早めに始めるのに越したことはないので、自分の性格や要領の事も考えて始めましょうね。
りすのおすすめ!実際に使ってた教材
レビューブック 5400円+税
勉強の際に「これって何だっけ?」とその都度教科書を出して探すのって時間がかかりますよね。
その悩みを解決してくれるのがこのレビューブックです。学校で習ってきた内容がこの一冊にギュッと詰まっているので、勉強の時にこれ一冊横に置いておけばOK。
また、このレビューブックをベースに、追加したい内容を関連するページに付箋で使ったり、紙でページを増やすなど自分で好き好きにアレンジ可能なのが魅力です。
レビューブックカバーの作り方は、レビューブックカバーの作り方としてサイト内に参考動画があります。この機会に作ってみてはどうでしょうか?手作りブックカバーで気分を上げれば、大変な試験勉強も乗り切れちゃいますよ。
マイレビューブックギャラリーでは、実際に看護学生さん達が作ったレビューブックの写真が沢山載っています。下記URLからチェックできるので、参考にしてみてくださいね。
クエスチョン・バンク 5400円+税
クエスチョン・バンクは、過去10年分の国家試験問題が乗っているだけでなく、問題を解くことが出来なくても、回答欄に細かく解説がのっていたり、イラストも掲載されているため、その1ページだけで理解を深めることが出来ます。
引用:がんばれ看護学生! 書籍詳細 クエスチョン・バンクの魅力はこれ
そして、何よりレビューブックと内容がリンクしているのがクエスチョン・バンクのいいところ。レビューブック+クエスチョン・バンクで試験勉強の準備がばっちりです。
クエスチョン・バンクセレクト必修 値段1700円+税。
必修専用で問題数は少なめなため、お値段もお手頃になっています。必修問題が心配な方はおすすめの1冊です。
書籍購入方法
メディックメディカのHPで「購入はこちら」というところをクリックすると、購入できる店舗・オンラインサイトが表示されますので、そちらをご利用ください。
公式HP:がんばれ看護学生!書籍一覧
合格するための勉強法
1.まずは、問題集をさらっと1周
問題集をいざ開いてみると分からない問題・単語が沢山出てきます。そのため、どうしても1つずつじっくりと解いていきたくなってしまうのですが、そこは我慢。まずは普通の本を読む感覚でさらっと1周してみましょう。
問題集の問題は過去10年分もあるので、じっくりやっていたら時間もかかる上に、1冊終わった頃には最初の内容を忘れてしまいます。
なので、まずは「分からなくて当然!」と思いながら目を通してみて下さい。そして、1周目で解けた問題があれば、その問題の横にチェック印をつけておきましょう。
もちろん、当てずっぽうで解けたものではなく、内容を理解した上で解けた場合に限ります。
2.2周目~4周目 1問1問しっかりと解く
チェック印がついていない問題を1つずつ丁寧に解いていきます。問題で分からない事があれば、解説欄を見たり、自分自身で調べていきましょう。
調べて得た情報は問題集やレビューブックにメモしていく事で、今後振り返りがしやすくなります。
これを何度か繰り返すうちに苦手だった問題も解けるようになってきます。解けるようになった問題の横には「解けました」の意味で再度チェック印を入れて、次回解くときは飛ばしていきます。
こうすることで、次回解く時チェックがついていない問題を優先的に解くことができ苦手を確実に潰していく事ができます。
3.5周目~他の選択肢を調べる
一通り正解が分かるようになってきたら、最後に「他の解答が不正解の理由」を説明出来るかどうかチャレンジしてみます。
国家試験の問題は問題集通りの内容が出るわけではないので、どんな問題が出ても対応できるよう対策をしていくというわけです。
例えばこの問題。答えは4左鎖骨下窩ですが、では他の1~3の場所ってどこか答える事はできますか?
では、次はこの問題。答えは1羞明(しゅうめい)なのですが、他の症状はどんな時にでるでしょうか?
こんな風にでやっていきます。問題集2周目~4週目あたりである程度の情報は得ているはずなので、この時点では自分の知識の抜けを見つけて埋めていくという感じです。
クエスチョン・バンク解き方の基本
クエスチョン・バンクを購入した方向けの、解き方動画が公式HPでは掲載されています。1分ほどの短い動画なのでぜひこちらも目を通してみたください。
講習会・模試の活用
その気持ちよくわかります。そこで「予備校に通う時間がない」そんな方におすすめなのが、夏期講習や冬期講習など数日限定の講習です。
東京アカデミー
東京アカデミーは、公務員・教員・医療関係まで色々な専門職を扱う塾です。ここでは、週1回の平日1日コースや夜間のみのライトコース、限られた時期・数日だけの講習などさまざまなコースがあります。
2020年5月現在はオンライン講習もあるので、通わなくても授業を受ける事ができちゃいます。
さわ研究所
引用:さわ研究所
通称『さわ研』と言われる看護師国家試験対策用の予備校。通年コース、次期限定講習、模試と必要な対策は全て行っています。
授業内容は東京アカデミーよりも濃く・深くなので「もう1度国家試験トライしたい!」そんな方にもおすすめの学校です。
TECOM 看護
引用:TECOM看護
ラ・スパで有名なTECOM看護。2020年5月現在はWEB講座と模試を中心にやっているようです。
WEB講座なので、自分の好きなところで受講できるだけではなく、TECOM看護独自のアプリもあるので、スマートフォンがあれば気軽に勉強ができます。
個人だけでなく学校の講義も引き受けているので、通われている学校が契約していれば、学校で授業が受けられるかもしれません。
個人で講座を受ける際は、公式HPより申し込みが可能です。ただし、ラ・スパの参考書の購入が必要となりますのでそこだけ注意してくださいね。
試験期間の乗り越え方
週1回OFF日を作る
「この日1日は何してもいい!」そんな1日を作りましょう。そうすることで、ON・OFFの切り替えがしっかりとできます。
・友達と出かけて沢山話をする
・1人で散歩ランニング
・美味しいものを食べに行く
・ひたすら寝る
・ひたすらゲームする
・自分の子供やペットと遊ぶ
・海外や国内旅行
・海を見に行く
・ショッピングで爆買い
毎日勉強してたら、疲れと不安とで押しつぶされちゃいます。息抜きする日を作って、活力にしましょう。
目標を決めて実行
人間の集中力は15分と言う説がくらい長続きしないものです。ゴールを決めずに1日勉強をやり続ける事は気持ちが辛いだけではなく、効率も悪く勉強したつもりで終わってしまう事も。
そのため、試験勉強をする時は「1回1時間」や「1回10ページ」など何か目標を立ててやるのが大事。「ここまでやれば休憩だ!」と思える事で勉強の辛さが半減します。
立つことで睡魔に打ち勝つ
ご飯の後眠くなってしまうのは仕方ないので、その時は15分~30分程昼寝の時間をとりましょう。それでも、眠気が取れない場合の対策は、座らずに立って勉強です。
ずっと座っていると身体の巡りも悪くなるので、ちょっとした運動だと思って取り入れてみて下さい。
生活習慣を整えて体調管理
試験当日は冬真っ最中の2月です。この時期はインフルエンザの季節でもあり、体調管理が重要。せっかく試験対策したのに試験受けられなかったとなったら、無念すぎますよね。
ご飯の時間や睡眠時間も惜しいと思いますが、どちらの時間も脳・身体にとってはすごく大事な時間です。勉強して、ご飯食べて、しっかり寝る。これこそメリハリをつけるのが大事です。体調万全な状態で試験に臨みましょう。
さいごに。不安と戦うみなさまへ
勉強以上に「もし落ちたら・・・。」という不安と戦うのが辛いのが試験期間。とくに今回2回目の受験される方はプレッシャーに負けそうになる事もありますよね。
不安で胸がいっぱいになったら、ゆっくりと深呼吸をしましょう。そして、目を閉じて考えてみて下さい。どれだけこの数年間看護師になるために努力をしてきたか。
この数年間みなさんは看護師のタマゴとして、多くの授業・実習・記録を乗り越えてきました。特に実習は実習先の看護師さんが怖かったり、受け持ちの患者さんについて一生懸命調べたり、寝る時間も惜しんで頑張りましたよね。
そしてその努力の結果、看護師国家試験を受ける資格を手に入れ、今国家試験に臨もうとしています。
一生懸命取り組んだ事はこの先ずっと自分の身となります。無駄にはなりません。「今年落ちたらどうしよう。」と不安になる瞬間もあると思いますが、あなたならきっと大丈夫です。なぜならこんなに頑張ったんだから。
そして看護師をこころざした事自体胸を張れる事です。それを忘れずに過ごしてくださいね。
まとめ
- 国家試験は必修・一般・状況設定の3つで構成されていて、午前・午後で試験がある。出題基準は数年に1度改正されるためチェックしよう。
- レビューブックとクエスチョン・バンクを活用して国家試験対策をしよう。
- 自分の勉強だけでは不安な方には予備校の講習や模試がおすすめ。
- 辛い試験期間を乗り切るポイントはメリハリ。
- 不安になった時は、ゆっくり深呼吸。自分は大丈夫と言い聞かせてみて。
試験・実習様々な困難を乗り越えてきたみなさんですから、この山もきっと乗り越えられるはず。来年度みなさんが現場で看護師として働いている事を心より願っています。
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