【現役看護師が語る】心も身体も辛い看護師1年目の乗り越え方!

看護師1年目のみなさん日々の業務お疲れ様です。看護師デビュー後、スタッフの一員として活躍されていると思います。出来る事も少しずつ増え、看護師としてのスキルアップを進める一方で、慣れない職場・業務で心身ともに疲れていませんか?
「なんでこんなに辛いんだろう」「これって私だけなのかな」「看護師続けられるかな」そう悩んでいる方もきっと多いはず。そこで、今回は頑張っているみなさんに向けて、辛い看護師1年目の乗り越え方についてお話していこうと思います。
1年目が感じる共通の悩み
今現在このような悩みを抱えていませんか?
- 自分は看護師に向いていないのではないか
- 今後・将来への不安
- 命の責任の重さ&怖さ
- 誰にも守ってもらえない孤独感
- 難しい人間関係

自分は看護師に向いていないのではないか
「今日はこの流れでやろう!」と予定を立てていっても、予定通りにいかない事が多いのが看護師の仕事。患者さんが急変したり、突然の入院・手術・検査が入ったりと常に多重課題です。
先輩に相談して「これを先にやって」「こうして」と言われていても、結局上手くこなす事ができず。出来ない自分に対し怒り・落胆を感じ「自分は看護師に向いていない」と悩み落ち込む傾向にあります。


今後・将来への不安
勤務中、新人看護師は多くの事を考えながら行動しています。
これを見るだけでも、仕事中心も身体も常に気を張っている事が分かりますよね。更に職場を出た後も、休日返上しながら家で勉強をしなくてはいけません。1年続けるだけでも辛いのに、この状況が何年も続くと考えると「自分は今後も看護師として働いていけるのか」不安に襲われてしまいます。

命の責任の重さ&怖さ
患者さんを受け持ちをするという事は命を預かるという事。「自分のちょっとした判断ミスで患者さんの今後を左右してしまう」という恐怖と毎日戦っていると思います。
特に一番辛いのがインシデントを起こしてしまった時ですよね。患者さんに変わりがなかったとしても「もしかしたら、患者さんの命を奪っていたかもしれない」と自分が命を預かる重さで押しつぶされそうになることも。

誰にも守ってもらえない孤独感
現在多くの病院でプリセプター制度が導入されていて、新人にはメンタルフォローをしてくれる担当看護師がいます。しかし、プリセプターと言ってもその先輩と関係を築き、心を開くまで時間がかかりますよね。
「困った時は何でも相談してね。」と言われても、シフトが合わなかったり、その先輩の雰囲気的に相談がしにくかったり。その結果、悩みを相談できず孤独を感じる1年目も多いのが現状です。

難しい人間関係
社会人の課題の1つが人間関係の構築。同じ職場で働いている同期でさえ、初めて関わる人達なので「同期内での人間関係」「先輩・医師など職場での人間関係」と沢山の課題があります。
人数も多い職場では特に合う合わないがありますし、先輩によっては冷たい態度を取られたり、嫌がらせをされる事もあります。仕事だけに集中したい所ですが、そうもいかないのが社会人なんです。


乗り越える6つのポイント!
ポイント①仕事が出来ないのは当たり前
まず、仕事をやる上で大前提が「1年目は仕事が出来ないのが当たり前」ということ。今はテキパキこなしている先輩たちも、1年目の時は周りの助けを借りながら過ごしてきました。
先輩に時間を取らせてしまったり、仕事でミスをすると、「なんでこんなに出来ないんだろう」と落ち込むと思いますが、あなただけじゃなく1年目みんなが同じ状態。そのため、反省は大事ですが「自己否定」はしないでください。
それよりも「今日はこんな新しい事を知れた」「1人で出来る事が増えた」と考え方を変えてみましょう。いい面を振り返る事でスキルアップを実感でき、前向きに頑張れるようになります。

ポイント②1日の反省は10分以内にする
「初めてインシデントを起こしてしまった」「先輩に怒られてしまった」家に帰ってからも仕事での失敗や反省が頭から離れない人もいますよね。反省は人が成長する上ですごく大切な事ですが、反省時間を取りすぎは禁物です。
家に帰ったら本日の反省点を10分以内でまとめ、10分経ったらそれ以上は考えないようにします。そうする事で、気持ちの切り替えが上手になり次へのステップに進みやすくなります。

ポイント③大事なのは「向き不向き」ではない
看護師をしていると「自分は看護師に向いていないかもしれない」と落ち込む事もありますが、大切なのは「向き不向き」ではありません。「看護師という仕事を続けていきたいか、そうではないか」という事です。
1年目はとにかく辛い事が多いですが、その中でも患者さんとの関わりや日々の業務で「楽しい」や「嬉しい」と感じる事も少なからずあるはずです。その経験を通してあなたが看護師を続けたいかどうかを1年で見極めてみてください。

ポイント④人間関係は焦らない事が大切
1年目に怖いと感じる先輩、合わないと感じる先輩がいると思いますが、ある日突然(特に2年目になった時)「あれ?この先輩あんなに怖かったのに」「全然話しかけてくれなかったのに、別人みたい」驚くくらい周りの対応が変わる時が必ず来ます。
また「同期は先輩とあんなに話しているのに、私は全然話せない」と同期との差を感じる人もいるかもしれませんが、それはあくまでも1年目の目線。先輩としては仲いいわけではなく「話しかけてきて少し偉そう・・・」と感じていたりもします。そのため、人間関係の構築は焦らない事が重要。時間が解決してくれるので、ゆっくり焦らずにいきましょう。


ポイント⑤まずは1年を目標に
3年~5年で1人前と言われる看護師ですが、まずは「1年」を目標に過ごしてみましょう。今後看護師を続けていくのかどうかは、1年目を無事に終えてから考えればOKです。目標を短期間に設定する事で先の見えない絶望感から抜け出せるはずです。

ポイント⑥人生の選択肢は1つではない
人生には数えきれない程の選択肢があります。護師の免許を取ったからと言って看護師として働く義務があるわけではないですし、同じ職場でずっと働く必要もありません。実際に私の周りの看護師はこのような人生を送っている人もいます。
- 1年働いて転職→海外で看護師以外の大学編入
- 2年働いて転職→保健師
- 社会人から看護師→看護大学の先生
- 3年正社員の看護師として働く→今は応援ナース など
1年後どういう結果であれ、この1年で学んだ事は無駄にはならないですし、看護師だけでなく色々な場面で活用する事ができます。今はまだ人生の第一歩にすぎないので、少し軽い気持ちで挑んでみてはいかがですか?


【最重要】ご褒美・休息時間を作ろう!
休日も心からゆっくりと休む時間がない方もいると思います。頑張る事は良い事ですし、仕事の事を考えると休めない気持ちもよくわかります。しかし、先輩看護師からのお願いです。月1回でいいので1日何も考えず、好きな事をする時間を自分のために設けてあげてください。
この時間が自分の疲れた心身の回復につながります。もし、どうしても時間が取れないのなら「何か自分にご褒美を買ってあげる」でも構いません。気分転換・モチベーションUPに繋がる事を1つ考えておくことが、1年目を乗り越える最重要ポイントです。
人生まだまだ長い!のんびりと。
数ある職業の中で看護師を選んだみなさんはどんな経緯であれ、人よりも「人の役に立ちたい」そんな気持ちが強い方々だと思います。しかし、「人の役に立つ=自分を犠牲にする」は違います。そこだけは間違えないようにしてください。
「自分の事を大切にしつつ、人を助ける。」そんな看護師になれるよう、自分のペースで頑張ってみましょう。それが1年目だけでなく、そして今後も看護師を続けるコツです。
