実際に働いてどうだった?8年目となった私の看護師人生を振り返る!

こんにちは。りすです。いつも購読ありがとうございます。今回は8年目を迎えた私の看護師人生についてお話していこうと思います。これから看護師として働く方、看護師になろうか迷っている方の参考になれば幸いです。
記事を読むメリット
・看護師の経験年数による環境の違いを知る事ができます。
・NICUから成人への転職体験について知る事ができます。
・8年目を迎える看護師の看護職に対する考え方を学べます。

ナースりすについて
りすの簡単な学歴・職歴プロフィールはこんな感じです。
- 学歴:大学卒
- 職歴:NICU4年・成人病棟3年 現在フリーで活動。
- 転職歴:1回
- 資格:看護師・保健師・養護教諭・第一種衛生管理者

りすが看護師になったわけ
まず初めに、私が看護師になった経緯をお話します。
幼稚園の頃の夢が「看護師さん」
私は幼稚園の頃「絵が描けて踊れる看護師さんになる」のが夢でした。
と言いましても、幼稚園のクラス内で看護師が流行っていたから乗ったまでで、具体的な仕事内容なんてこれっぽちも知りませんでした。
しかし、子どもながらも「誰かの役に立つこと」はすごく好きで、困った人がいたら率先して手伝いをするタイプではありました。
高校の進路に迷い看護学科へ
幼稚園卒業後、順風満帆に小学生生活を終え、中学校・高校と進学をしたのですが
大人になるにつれ私はコンプレックスの塊と化しました。その理由がこちら。
・ニキビ肌(これが結構酷かった)
・今まで痩せ型でしたが一気におデブちゃんに
・特別得意な事もない
この中でもニキビ肌は本当に酷く、通りすがりの子供に指を指されて「なんでこんなに顔真っ赤なの?」と言われる始末。周りの友達がキラキラの高校デビューしている中、自分ばかりなんの魅力もない。自己否定の毎日でした。
「本当はもっと楽しみたかったのに。」そんなどん底状態の私に訪れた転機が、高校3年生の進路決め。
やりたい事もなかった私に、ある時父が「看護師になったら?」と提案してきたのです。それを聞いた私は「看護師になれば自分に存在価値を見出せるかもしれない」そう思いました。それからは、全く迷う事もなく看護師の道へ突き進みました。

【NICU】看護師1年目~4年目
在学中助産師も目指していたのですが残念ながら取得できず。今後助産学校進学も視野に入れNICUに配属希望を提出しました。
その結果、見事希望が通りNICUで念願の看護師デビューを果たします。
何もかも辛い1年目
看護師デビュー1年目は心も身体もかなり辛かったです。
・緊張の毎日
・休日も家で勉強
・先輩や先生との人間関係
・同期と関わるのも気を使う
私はもともと「緊張しやすい性格」なのと「すごく不器用」なので、「緊張感+細かい作業」を必要とするNICUでの勤務は本当に大変でした。
周りの先輩のサポートもあり、なんとか日々を乗り越えてきましたが、同期との差は歴然。
こんな事ばかりでした。そつなくこなす同期は先輩との関係も良好で、入職後早々に食事に行ったりしていました。

しかし、この時の不器用な自分がいたからこそ
・「自分が先輩になったら、後輩にもっと自分から話かけてあげよう。」
・「出来ないのは当たり前だから沢山フォローしてあげよう」
という今の指導方針に辿り着く事ができました。

辞めるという選択肢は一切なかったです。
なぜなら「NICUは5年で1人前!それまでは絶対頑張る!」と考えていたので。
あとは、幸いにも私は身体がとても丈夫だったので、辛い1年目もすごく元気に過ごせていました。それも大きかったかもしれません。

看護師が楽しい2年目
丸1年が終わり2年目になると、職場環境が一気に変化しました。
1年目 | 2年目 |
勤務前・勤務後に補佐の先輩に観察項目を報告 |
補佐がないためフリーダム |
・人間関係構築困難 ・先輩から話しかけてくれる事なんかない |
・人間関係構築完了 ・先輩から話をしてくれるようになる |
・知らない事ばかりで緊張の毎日 ・休みの日も勉強 |
・ベースの知識・技術が身に付いたので焦らず出来る ・分からなかったら調べる(休日は遊ぶ余裕あり) |
2年目に突入した途端、先輩方の対応が大きく変わった事にびっくりしました。
今まで関わらなかった先輩から話かけてくれるようになり、ご飯に行ったり、プライベートで遊びに行くようになったりと人間関係は急成長。
また、気を使っていた同期との関係もこの1年で構築でき、ほぼ毎日一緒にいるくらい仲良く過ごしていました。

再び大変な3年目
3年目になると、今度はリーダー・1年目の日々の補佐・プリセプターが始まるようになり一気に責任が増すようになりました。
一番辛かったのがリーダーと1年目の補佐を同時にやる時。
受け持ちをやりつつ、自分以外の全てのスタッフに気を使わなくてはいけないので、本当に大変でした。しかし1年目の時と大きく違うのが、仲いい先輩方のサポートもあったこと。
悩みがあれば相談できる人もいたし、信頼できる同期もいたので乗り切る事ができました。
・したってくれる後輩がいる
・先輩のフォローに周ることもある
・重症度の高い受け持ちを見れるようになる
など達成感・存在価値を見出す事が出来ていたので「楽しい」と感じる事ももちろんありました。
NICUを辞めると決断した4年目
4年目となり状況が一変。心も身体も疲れ果て「続けていけない」と思い始めたんです。そのきっかけとしては、当時一緒に働いていた医者でした。
不器用な私が気に入らなかったようで、その医者に怒られる日々。自分の仕事の出来なさに毎日落ち込み、NICUは自分に向いていない事に気が付きました。
「もう看護師辞めたい」そう思う一方で「もしこのまま辞めて看護師を休憩したら、きっともう現場には戻れない」と思った私。
「辞めるなら成人の経験を積んでから辞めよう」そう思い突如転職活動を開始。
転職サイトの「看護のお仕事 」に登録し、転職活動を決めた9月中に次の転職先を決めました。転職活動としては遅い9月に始めたにもかかわらず、しっかりサポートしてくた「看護のお仕事
」には感謝しています。

【成人病棟】看護師5年目以降
成人へ転職した5年目
NICUで4年看護師経験があっても、成人未経験の私は実質1年目状態。ナースコールもとったことない、車いす移乗もしたことない。血糖測定も上手くいかずに患者さんに怒られたりもしました。
しかし、知識・技術面も心も1年目の私ですが、職場としてはあくまでも中途扱い。1年目として指導はしてもらえませんでした。そのため転職して数日で受け持ちし(補佐なし)、その後すぐに夜勤デビュー。がっつり働かされました。
・夜勤専従ではないのに月9回の夜勤
・個別のフォロー特になし(分からなければ自分で聞きに行く)
・夜勤の翌日日勤
・休日でも委員会などで出勤
ハードワークではありましたが、それでも不思議と辛さを感じませんでした。その理由が「新しい知識・技術を身に着けられる喜び」を感じていた事。
「成人の知識・技術を身に着ければ今後どこでもやっていける」という自信があり、辛い中にも自分なりの楽しさを見つけ頑張る事ができました。

私はもともと人と話す事&おじいちゃんやおばぁちゃんが好きだったのもあり、対象患者さんも自分に合っていたようでした。

責任の重さでやられた6年目~7年目
成人経験2年目以降は、部署全体のリーダー・責任者となり「後輩&先輩のフォロー」全てを任されるようになりました。
この年から人間関係も複雑で上司と上の看護師の仲が悪く、その飛び火が私に来たり、仕事に関する事で後輩からも文句を言われ、気づけば不眠・自律神経の不調が起こるまで疲弊してしまいました。
相談出来る人も助けてくる人もいない状況が続き、なんとか成人3年目を迎えたところで退職に至りました。
この時、改めて感じたのが「先輩がいる幸せ」。NICU時代、経験が浅かった自分は全然気が付いていなかったのですが、上になるにつれ頼れる人がいるありがたみを肌で実感しました。

8年目の現在のりすは?
今はフリーとして看護師や保健師として働いています。今後は、語学を磨いてもっと自分の可能性を広げたいと考えているところです。

8年間働いてどうだった?
看護職の辛さは経験年数で違う
1年目の時とリーダー・責任者レベルでは、同じ看護職でも辛さが全く違う事が分かりました。
私の場合、6年目にして師長の次のポジションにいたので後輩の面倒もみつつ、他のスタッフのフォローもしなくてはいけませんでした。出勤すると自分が一番上だった事もあったので、とにかく「責任の重さ」を痛感。
1年目の時も確かに辛かったのですが、経験年数を積んだ時の方が辛さレベルが強かったです。
看護師は仕事以上に人間関係が大変
・陰口は当たり前(目の前で言う人もいる)
・機嫌が悪い日に周りのスタッフに当たる人がいる
・変な噂を流される
仕事も忙しかったですが、それよりも面倒くさかったのが人間関係。人間関係の良しあしで働きやすさが全然違う事を学びました。
転職自体は自分のスキルを上げるいい機会
NICUから成人への転職は、今でも本当にいい機会だったと思っています。初めての知識・技術も身に着けられ、職場の選択肢も広がりました。
辛い事も沢山ありましたが、メリットの方が多かったです。

看護職を選んだ事に後悔なし
8年間働いた今でもこの仕事に誇りに思っています。どんな元気な人でもいつかは病院にお世話になる時が来ると思います。私だって今は看護師の立場ですが、逆の立場になる可能性だって十分あります。
人はみんな支えあって生きている
「いつか自分もお世話になる時が来るから、それまでは周りの人を支えられる人なりたい。」そう考えているので、看護師という仕事自体は選んで後悔は全くないです。

8年間働いた結論
全ては職場の人間関係次第
仕事が楽でも人間関係が悪ければ退職しますし、仕事が忙しくても周りの支えがあれば頑張れます。看護師の中には、自分を犠牲にして頑張る人もいますが、心身ともにやられるという事は職場環境が合っていないという認識でOK。
「仕事が辛い」と悩んでいる人は思い切って転職してみましょう。

看護師が好き
辛い事もありましたが、それでも患者さんとの関わりが楽しいですし、やりがいのある仕事には変わりありません。看護師資格があるからこそできる事も沢山あります。
今後もどんな形であれ、ずっと看護職に関連したお仕事をしたい。
出来ることなら、これから看護師を目指す方・看護師として実際に働いている方へのサポートもしていきたいと考えています。


さいごに。看護師を目指すみなさんへ
看護は全員でやる事を忘れないで
看護師は楽な道ではありません。命に関わるので、自分の判断やちょっとしたケアの違いで、その患者さんの人生を変えてしまうリスクはあります。
しかし、患者さんはあなた1人でサポートするのではなく、職場のスタッフ全員でサポートします。困った時は1人で考えず、周りを頼りましょう。そうすれば、患者さんにとって適切な対応が見つかるはずです。
看護師資格はあなたの財産
看護師資格はあなたに経済的自立を与えてくれるだけでなく、存在価値を与えてくれます。身に着けた知識・技術は一生の財産、身近な人に何かあった時活用する事ができます。
看護師資格を取るまで、「課題・実習・試験」多くの事を乗り越える必要がありますが、少しでも興味がある方はぜひチャレンジしてほしいと思います。
