これが分かれば大丈夫!新生児看護で大切な5つのポイントとは!?

これが分かれば大丈夫!新生児看護で大切な5つのポイントとは!?

今回はNICU新人看護師さんに向けて、新生児看護をする上で大切な5つのポイントをお話していきます。この4つのポイントを意識しているかどうかで、赤ちゃんのケアの仕方が大きく変わるのでぜひチェックしてください。

がんばれNICU1年目!NICUの赤ちゃんの基礎知識も踏まえて、一緒に勉強していきましょう!
りす
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記事を読むメリット

  • NICUに入院する赤ちゃんの特徴を学べます。
  • 正期産児・早産児の違いを説明できるようになります
  • 新生児看護のポイントを知る事ができます。

 

NICUに入院する赤ちゃん

NICUに入院している赤ちゃんの多くは早産・低出生体重児です。それぞれの定義がこちらになります。

定義
  • 早産児37週未満で出生する新生児
  • 低出生体重児2500g以下で出生する新生児

早産児も低出生体重児もNICU入院の対象となりますが、重要視してほしいのが体重よりも赤ちゃんが生まれた週数です。

ん?どういう事?

低出生体重児の週数の比較
  • 正期産児(37週以上)で体重が2500g以下→体重は小さいが身体の機能は正常
  • 早産児(37週以下)で体重が2500g以下→体重も小さいし身体の機能も未熟

低出生体重児でも正期産で生まれた子は、身体の機能が成熟した状態で生まれてきます。体重が小さいことで、一時的に低血糖になったりしますが、色々な防御機能などが備わっているので、元気に退院していく事が多いです。

しかし早産で生まれた場合、身体の機能が整う前に生まれてきてしまいます。すると、感染・刺激に対する防御機能が出来ていないので、私たち看護師のケア次第で重大な合併症・後遺症を負ってしまうリスクがあります。

えぇぇ。そうなの⁈同じ低出生体重児でも、週数によってこんなに違うんだ・・・。怖いな。
正期産・低出生体重児よりも早産が伴う場合が多いので、NICUの看護師は最新の注意をはらって関わる必要があります。
りす
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早産児の特徴

全ての機能が未熟

早産児とは在胎22週~37週未満で生まれた児の事を言います。早産児(37週未満)と正期産児では何が違うのか。分かりやすいようにそれぞれの違いを表にしてみました。

  正期産児 早産児
呼吸 周期性呼吸あるも自力回復可能。
  • 周期性呼吸から無呼吸発作に移行あり。
  • 看護師による刺激や酸素投与が必要な事がある。
循環
  • 心拍・血圧共に安定。
  • ちょっとした刺激を与えても大丈夫。
  • 心拍・血圧共に不安定。
  • ちょっとした刺激で一気に変動する。
神経

ある程度の音・光刺激があっても対応できる。

音や光刺激にも敏感。
皮膚 大人より敏感な程度。 脆弱(ぜいじゃく)。皮膚トラブルを起こしやすい。
免疫 感染症に対する免疫がある程度ついている。 免疫機能が弱く感染しやすい。

呼吸も循環も自分では制御が出来ないってことだね。
早産になればなるほど、機能が未熟となりそれに伴う合併症も起こりやすくなります。

早産児に起こる合併症

 

合併症の例
  • 循環不全による消化管壊死
  • 光・騒音の刺激により血圧が上がり脳出血を起こす
  • 無呼吸からの低酸素状態
  • 皮膚が弱いためテープにより皮膚がはがれる
  • MRSAなど外界からの菌により感染症を起こす

騒音で脳出血も起こるの⁈こんなに敏感なんだね!
合併症例を見て分かるように、赤ちゃん側の原因だけでなく、私たち看護師が合併症を引き起こしてしまう可能性も十分にあります。そのため、NICU看護師は細心の注意をしながら関わる事が重要です。

 

看護の時に大切な5つのポイント

 

NICU新人看護師さんだから実践してほしい看護に大切な5つのポイント。それがこちらです。

  1. 触る時は手の平でゆっくり優しく。
  2. 聴診器や手はしっかりと温める。
  3. 騒音を立てない。
  4. 皮膚の観察を怠らない。
  5. 1処置1手洗いを徹底する。
このポイントを抑えれば、NICU看護師としてばっちりです。
りす
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1.触る時は手の平でゆっくりと優しく

赤ちゃんは刺激に敏感なので、いきなり触ると驚いてバイタルサインが崩れたり、無呼吸を起こす可能性があります。触る時のポイントとしては、手の平でゆっくりと包み込むように触ってあげる。出来れば両手を使ってお尻を包み込んであげるとよりGood!

 

ちなみに・・・

NICU用語では、赤ちゃんに触れる事をタッチング

両手で包み込むように触ってあげる事を、ホールディングと言います。

ホールディングは、未熟な赤ちゃんを安心させてあげる効果もあるので、おすすめの触れ方です。

触り方にもコツがあるんだね!知らなかった!
何かケアをする前は、数秒でいいのでホールディングをしてあげると、赤ちゃんも落ち着いてくれますよ。
りす
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2.聴診器や手はしっかりと温める

学生時代に「聴診器を当てる前に手で温めて」と習ったと思いますが、新生児看護ではこれがすごく大事。何もせずにいきなり聴診器を当てると、聴診器の冷感刺激で赤ちゃんがびっくりしてしまいます。特に重症な子に触れる時は、冷感刺激が命取りになるので十分注意してください。

また、盲点になりやすいのが自分の手の温度。手を洗った後にすぐに触ると、それも冷感刺激となります。赤ちゃんに触る前は「自分の手が冷たすぎないか」をしっかり確認してから触ってあげましょう。

3.騒音を立てない

私たちは騒音だと思っていなくても、赤ちゃんにとっては大きなストレスになっている事があります。

 

赤ちゃんが騒音と感じる音
  • スタッフの声
  • 歩く音
  • 保育器のドアの開け閉めの音
  • 何か物を落とした時の音

声とか歩く音とかもストレスだったんだ。普通に過ごしていると全然気が付けないね。
特に20週台の赤ちゃんは音刺激に敏感なので、何か騒音を感じると身体がビクッと反応し、刺激で血圧があがり脳出血を起こしてしまう事もあります。赤ちゃんのために日ごろから病棟内での過ごし方も気を付けましょう。
重症な赤ちゃんを受け持たなくても、その赤ちゃんに対する配慮を忘れてはいけません。
りす
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4.皮膚の観察を怠らない

意外と見逃しがちなのが皮膚。受け持ちの時には必ずチェックをしてください。

 

必ずチェックしてほしい事
  • 中心静脈栄養の漏れ
  • 末梢の点滴ルートの漏れ
  • 経管栄養固定テープによるかぶれ
  • SpO2プローブによる低温熱傷

中心静脈栄養の漏れ

本来太い静脈に入っているべき点滴が血管外に漏れる事で起こります。もし漏れた場合、ルートの挿入部周辺の発赤・腫脹が見られる事があります。その際は早急に先輩看護師・医師を呼び、ルートを抜去してもらいましょう。

 

重要!

どこに先端が挿入されているか必ず情報収集し、必ず発赤・腫脹・左右差がないか確認を。

 

末梢ルートの漏れ

新生児の末梢ルートは、手背・足背に挿入する事が多いです。

 

末梢ルートが漏れている兆候
  • 生食フラッシュをした時に痛がる
  • ルート挿入部に発赤がある
  • 固定テープが濡れている
  • 手足に左右差がある

これらの兆候がある時は、漏れている可能性が高いので先輩看護師に必ず相談しましょう。

固定テープが濡れている場合、末梢ルートの漏れではなく接続部のゆるみが原因の時もあるので、まずは先輩看護師に相談してください。
りす
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重要!

発赤・左右差がないか、受け持ち開始時・終了時にチェックしよう。

 

経管栄養の固定テープによるかぶれ

長期間経管栄養をしていると、テープによるかぶれを引き起こす事があります。そのため、毎回テープ周囲の皮膚状態を確認し、張り直しをする際は前回の位置とずらして貼るなど工夫しましょう。

また、テープをはがす時もリムーバーを使ったり、濡れたガーゼで濡らしながらゆっくり剥がす事をおすすめします。

あとは、必要以上のテープを使わない事も大切です!
りす
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重要!

テープを再固定する時は位置変更。はがす時はリムーバーを使う。テープは最小限の量でとどめましょう。

 

SpO2プローブによる低温熱傷

大人の場合は指に挟むタイプのプローブを使うのですが、赤ちゃんの場合サイズが小さいので基本的にテープタイプを使います。プローブのセンサー部分は低温ではありますが熱をもっていて、その熱で水疱が形成される事があります。

そのため、受け持ちをしている時プローブで皮膚トラブルが起きていないか必ずチェックしましょう。

少しの熱でも皮膚トラブルを起こす事もあるんだね!
これは知識として知らないと気が付く事ができません。できれば各勤務でプローブの位置を変えるといいですよ!
りす
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重要!

受け持ち開始時・終了時にプローブを外し、熱傷が起きていないか確認。出来れば各勤務で、プローブ装着位置を変えるとよい。

 

 

5.1処置1手洗いを徹底する

赤ちゃんで一番怖いのが感染症。一度感染症になってしまうと、菌の種類によっては症状が治った後も赤ちゃんは一生保菌者として生きる事もあります。

1処置1手洗いは看護師の基本ではありますが、これが徹底出来ている人はなかなかいません。30秒間手の平・指を石鹸で洗い、最後はアルコール消毒。新人の時から習慣づけていきましょう。

基本が大事だよね!忙しくても、多重課題でも、それだけは絶対に忘れないようにするね!

 

さいごに

初めての新生児看護は緊張の連続だと思いますが、この記事で述べた4つのポイントを守っていれば、きっと赤ちゃんに優しい看護を実践できます。

一番大切なのは「早く仕事を終わらす」「先輩看護師に迷惑をかけない」ではありません。「赤ちゃんにストレスを与えない丁寧で優しい看護を提供できる事」です。新人看護師さんだから出来る事がNICUにはたくさんあります。大変だと思いますが、素敵な看護師さんになれるように頑張ってくださいね。