看護師が感じる仕事のストレスとは?発散法と働き続けるコツを伝授!

人と密に接する職業である看護師は、命と向き合う上で様々なストレスを抱えて過ごしています。そこで、今回は現場で働く看護師が感じているストレスとは何か?今後看も護師として働く上で必要なストレス発散方法と、過ごし方・考え方のコツについてお話していきます。

看護師が仕事で感じるストレスとは?
現場で働く看護師は何をストレスと感じているのでしょうか?実際に看護師の自分が感じた&周りの話を聞いて出てくる主ストレスの原因がこちらです。
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- 人間関係
- 患者対応
- 多忙な毎日
- 不規則なシフト
- 給与の安さ
- 責任の重さ

1.人間関係
「患者さんにもスタッフにも優しい」「毎日笑顔が素敵」そんな皆さんのイメージする「看護師=白衣の天使」は実在しません。女性社会であるからこそ、陰湿ないじめがあるところもあれば、プライベートのイライラをスタッフにぶつけてくる人もいます。

これを理解せず平等に接してくれなかったり、気に入らない子がいると「あの子のは手伝わなくていいから。」と周りの後輩を巻き込んで攻撃したり、やりたい放題の方がたまにいます。
しかし、そう言う方の多くは「あくまでも後輩指導」「嫌われ役になってあげてる」と自分では思っているので、後輩にダメージを与えている自覚が全くないんです。

2.患者対応
病気をわずらい心も身体も大変な患者さん。その患者さんが元気になるようサポートするのが看護師の務めではありますが、私たちだけでは手に負えないモンスターペイシェントがいます。

- 用事がない&目の前にいるのにナースコール連打
- 全く治療に協力してくれない(勝手に外出・たばこを吸うなど)
- 暴言・暴力
- セクハラ(胸を触ってくるなど)など


3.多忙な毎日
長年「看護師不足」とよく言われていますが、それは現在も変わらず継続しています。スタッフの人数が足りない中、入院・手術・検査など多くのイベントと記録や患者対応をしていくので、定時で終わる事はほぼありません。
毎日多くの課題をこなしていく必要があり「日勤のはずなのに終わったのが日付変わってから。」それが当たり前の病棟もあるそう。

4.不規則なシフト
「日勤・夜勤」や「日勤・準夜・深夜」など様々な働き方のある看護師。特に病棟の場合は1ヶ月のシフトは色々な勤務が入り混じるので、その結果身体の不調を感じる人もいます。
女性の場合、環境の変化でホルモンバランスが乱れやすいので、生理周期の変化や気持ちの変化、身体の不調が出やすくなります。

5.給与の安さ
「看護師って給料が高いからいいよ」「高収入」というイメージが世間に広まっているようですが、看護師の給与はとても低いんです。夜勤をしてやっと手取り20万いくかいかないかなので、普通に日勤だけで働くと手取り10万台の人もいます。



6.責任の重さ
自分のアセスメントやケア次第で患者さんの今後が決まる責任の重さ。何かあった時に「もっとこうしておけば」「違う方法があったのではないか」と思い悩むこともあります。
看護師も人間なので、人それぞれ考え方が違ったり、その時の疲れ・心理状況によって小さなミスをする事もあります。そのちょっとしたやり方の違いで患者さんが急変するリスクがあるので、自宅に帰ってからも仕事に対する後悔が抜けず不安に過ごす人も多いようです。

ストレス発散法!
ストレスフルな看護師の仕事ですが、上手にストレスと付き合っていくにはどうしたらいいのか?実際に看護師の皆さんがやっているストレス発散方法について調査してきました。

- 友達・同期と愚痴大会
- 大声を出す&はめをはずす時間を作る
- ご褒美デーを作る
- 趣味に没頭する
1.友達・同期と愚痴大会
これが一番のストレス発散。同じ病棟で働く同期や同職種の友達は、自分の一番の理解者です。現状で辛い事・イライラした事は1人で悩まずに、思いっきり言葉にして発散しましょう。自分の考えをしっかりと言葉にする事で、同期・友達との信頼関係も作れますし、お互いの情報共有にもなります。

2.大声を出す&はめをはずす時間を作る
カラオケで思いっきり歌ったり、友達と飲み会を開いて大騒ぎをするなど、はめをはずす時間を作ります。大好きな仲間と大騒ぎする時間は、最高のストレス発散方法です。もちろん、周りに迷惑がかからないよう配慮した上での「大騒ぎ」です。


3.ご褒美デーを作る
- 旅行に行く
- 美味しい物を食べに行く
- 欲しい物を買う
月1回や2か月に1回など、自分で期限を決めて思い切って出かける日・お金を使う日などご褒美デーを作りましょう。小さな事でも楽しみがある事で、辛い仕事を乗り越える事ができます。


4.趣味に没頭する
趣味と言えば運動や読書・映画鑑賞などのイメージですが、今は様々な種類があるそうです。私の周りでは、以下のような趣味を持っている人が多いんです。
- 推しの芸能人の舞台に行く
- ライブに行く
- 好きなキャラクターのグッズを集める など
看護師(特に病棟)はシフトの融通がつきやすいので、趣味のために看護師をしている人もいます。「仕事=人生」ではなく、「プライベートが第一優先」と考え方を変えると、ON/OFFの切り替えが上手くいきストレスも溜まりにくいそうです。


看護師として働き続けるコツ
いくらストレス発散をしても、ストレスはずっと付きまとってきます。そのため、数年ならまだしも、何十年看護師をしていくのは至難の業です。

1.ON/OFFをしっかり切り替える
命に関わる事なので、自分の失敗や後悔について悩む事もあると思いますが、そのまま帰宅するとせっかくのプライベートも、仕事の延長になってしまいますそうならないためには、ON/OFFの切り替えがとても大事。
何十年看護師をしてきた先輩は、ON/OFFの切り替えが下手で悩んでいた私に対しこのように言っていました。
患者さんの事を考える事はとても大切な事ですが、自分の気持ちがダメになっては元も子もありません。そのため、「仕事は仕事」「職場から出たら、プライベート」と気持ちを切り替える事が重要です。

2.みんなで看護をしている事を忘れない
「自分の受け持ちが急変した」「翌日仕事に行ったら状態が悪くなっていた」そんな事も看護師をしているとありますよね。「もう少し違う方法を取っていたら」と自分を責め落ち込む事もあると思いますが、その患者さんを看護しているのは、あなただけではありません。
「自分の抜けている所は周りがフォローする。周りの人が抜けているところを、自分がフォローする。」そうやって看護はなりたっています。
困った時は周りを頼り、反省があれば次に生かす。そうやってつなげていくと、モチベーションを下げずに頑張る事ができます。
3.型にはまる必要はない
成人は3年で1人前、ICU・NICUは5年で1人前と言われていますが、それはあくまでも目安であって3年~5年働かなくてはいけないわけではありません。逆に3~5年働いて1人前かと言うと、1人前に対する考え方は人それぞれです。
何か次にやりたい事があるなら、1~2年働いて次のステップに行くも良し。逆に今の職場でステップアップをしたいのであれば、そこで長年働くもよし。周りの考えに流されず、自分の考えに合わせてステップアップをしていけば、枠にとらわれる事なく楽に働く事ができます。


- 1年働いて転職→海外で看護師以外の大学編入→看護師戻る
- 2年働いて転職→保健師
- 社会人から看護師→看護大学の先生
- 3年正社員の看護師として働く→今は応援ナース など
人生「正解」も「不正解」もありません。その時々で好きな生き方・働き方をしていくのもいいと思います。看護師の知識は自分の財産になるので、どの分野でも活用する事ができます。
4.転職も活用する
- 日勤・夜勤など不規則なシフトが辛い→日勤のみの職場に変える
- 指導を中心に行いたい→電話相談や健康相談の仕事にする
- 得意な採血を仕事にしたい→健診センター など
自分の得意・不得意に合わせて転職をする事も看護師なら可能です。人間関係や仕事の忙しさも職場によって変わるので「辛かったら辞めてやるー!」それくらいの気持ちで過ごしてもいいと思います。


思い悩まず気楽に過ごそう!
看護師は大変な仕事ではありますが、それ以上にやりがいのある仕事です。人を助ける仕事だからこそ、看護師である私たちが心身共に元気に過ごす事が何よりも大事。
あなたは1人ではないですし、看護師として生きる方法も1つではありません。思い悩まずに日々を過ごす事が、看護師として働く上で重要なことになります。
